FC2ブログ

ヒナタノオト工芸帖

日本橋小舟町の工芸ギャラリー・ショップ「ヒナタノオト」の作品ノオト

いずこの世に

加護園さんの今回の力作のひとつ
大ぶりの香合。

230210b

写り込みがあって、申し訳ないですが。。。
画像をクリックいただくと、少し大きく見ていただけるかもしれません。

初め、梨地(なしぢ)かと思いました。
梨の皮のようなつぶつぶなテクスチャーを模した表情。
金属や漆器の沈金にあります。

どうやってこの細やかな美しさを出されたのかと思ったら。。。

ベースのガラスに金箔を貼って、そこから金箔を掻き落として、
この細かなドットを描き出すのだと。。
細やかな吹き墨のようですが、
「吹きつける」方法では、このようには成し得ず、
掻き落とすことで塵のような点を描いていくそうです。

アンビリーバボー。
人間技とは思えませんが、
人間技でなければ、できないのですね。

実物を見ていただけると、その技術にも驚きますが、
それ以前に、その美しさに鳥肌が立つことでしょう。

190210m

これらの作品も、基本的には同じ技法の掻き落とし。
その制作時の集中力を思うと、眩暈がします。。
この世なのか、かの世なのか。
迷い込まなければ、辿り着けない、
はるかかなただけれど、いずこかに確かにある世。

加護さんの世界観を現せるには、
加護さんの手をもってしなければならないのですね。
作り手として、なんと王道を歩むことか。

12年にわたって作品づくりを見せていただいてきた作家の
このような成熟したお仕事をご紹介できることは、
ギャラリーとしての喜びでもあります。

輝きの奥行き、
心泳がせにいらっしゃいませんか。

PageTop