ヒナタノオト工芸帖

日本橋小舟町の工芸ギャラリー・ショップ「ヒナタノオト」の作品ノオト

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輝きの奥行き

しばらくお休みをいただいておりますが、
2月20日(土)~28日(日)には、作品展を迎えます。

加護園(かごその)さんのガラスと、
舞良(もうりょう)雅子さんの染織。

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おふたりの共通点は、まず、珍しい?苗字でいらっしゃること。
そして、HPをもっていらっしゃらないこと。

苗字のことはともかくとして(笑)、
HPやブログを最近の作家さんは、とても活用されていらっしゃいますね。

作り手から使い手にダイレクトに伝わってくるものは、
すばらしいものもあります。
なので、素敵に展開されている方にとっては、有効なツールだと思います。

けれど、HPを持っていないからといって、作家として十分ではない、
ということではまったくないのですね。
日々のさりげない雑感から共感を覚えたり、
憧れを抱くことも素敵なことですけれど、
プライベートや、制作過程は、神秘のベール
(ご当人はそんな意識もないのでしょうけれど)に覆われていても、
作品そのもので、人の心を打つものを作る人がいるということも、
忘れたくない、そんな風に思います。

さて、このおふたりの本当の共通点、と私が思っているのは、
その作品のクォリティーの高さです。
工芸の世界は、才能がまっさきに尖って出てくる世界ではないかもしれませんけれど、
お二人のお仕事を見ていると、芸術の才能ってすばらしい!
と素直に感じます。
そして、その才に溺れず、自らの手で、身体で、ものを作っていこう、
という意欲にも、脱帽です。

:::

さて、まずは岩手県で制作をされる舞良さん。

20代でシルクのもじり織りで日本クラフト展で大きな賞を得た作家ですが、
それがあまりに鮮烈なデビューでしたから、「もじり織りの作家」
という印象がしばらく強かったかもしれません。
それから20年近くを経て、こうして一線でこの仕事を継続している
作家の今の仕事をなんと言ったらいいでしょうか。

絹の織り。
これが、舞良さんの仕事なのだと思います。
スルリと光沢のある上品でシックな絹。
ボコボコゴワゴワとした意外な絹。
ウールや綿の特性と響かせた独自の絹の表情。

160210q


マフラーやショールとしてのクォリティーの高さとともに、
アート性の高いインテリアの布。
小物も含めて、あれ?これってなんだろう?
と、見る人の心にうれしいさざ波を立ててくれるような布。


絹という素材とずっと添ってきた作家ならではの、
独自の世界を、舞良さんは持っています。

:::

私とはほぼ同年代で、約20年ずっとそのお仕事を拝見してきましたが、
昨年、「ピン!」ときたことがあって、舞良さんに一冊の本を送りました。

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中里和人さんの小屋の肖像

トタンやブリキで無造作に継ぎ接ぎされた小屋の存在感。
金属の輝きが時の中でくぐもっていく様子。
無意識の中に潜む美。

はたして舞良さん。
この本の写真をみて、とても響くものがあったようです。
宮古で育った自身の原風景のようだと。


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ニードルワークで生まれた布。
トタンマット、と名付けましょうか。
この原風景からインスパイアされた作品、ほかにはどんなものが来るのでしょうか。

「全体を通して思うことですが、小屋の力にあるような、
様々な素材が互いにゆがみや歪みを吸収しながら一つになっている。
そんな素材の使い方ができたら面白い・・」

舞良さんの言葉です。


:::


ハレの場にもふさわしい華やかに品のあるショールのほかに、
春のピクニックのお供にふさわしい布もお願いしています。

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DMに用いた作品も含めて、意外と!舞良さん、
ギンガムチェックにいい味を出されるのでした。
画像では伝えにくいのですが、同系でも、微妙に違う糸を使って織りあげています。
さりげないけれど、ほかにない、そんな布が舞良さんの布の特長でしょうか。

ほかにも、Tシャツによく似合う、コットン×シルクの小ぶりの布もあります。
細身ですっきりの舞良さん。
いつもTシャツにジーンズの印象です。
大人のTシャツ+ジーンズの首元に似合うもの、お願いしています。

輝きの奥行き。
加護さんとの二人展にそうタイトルをつけましたけれど、
ほんとうに豊かな奥行きのある作品に出会っていただけると思います。

加護さん、舞良さん、共に最初の土・日曜日に在廊予定です。

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