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ヒナタノオト工芸帖

日本橋小舟町の工芸ギャラリー・ショップ「ヒナタノオト」の作品ノオト

モランディーの瓶

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今日は昨日と打ってかわって穏やかな日和ですね。
桜がふううっとほころんでいきます。

ヒナタノオト出張所オープン中です。
稲垣の竹のご注文をたくさんいただいて、ありがとうございます!
他にもお薦めの作品ばかりです。
そう、そう、こども茶箱。
とっておきのものなので、どなたかに喜んでお選びいただけるとうれしいね、と
ホンマとふたり願っています。

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さてさて、ほかのお話も。

先週、待っていた画集が届きました。
ジョルジョ・モランディ(Giorgio Morandi, 1890~1964)

心に沈んでいた小さな種が、幾つかのことにぶつかって、
ふと芽吹くことってありませんか。

萩原朋子さんの作品展の搬入時、動物のいる風景、という展覧会タイトルながら、
動物のいない作品にも、なぜだか惹かれてしまいました。
それはシンプルな瓶の作品群で、焼きの風合いと造形が静かな存在感を放っていました。

展覧会が始まると、やはり動物のいる作品を囲んで皆さんのお話が弾み、
それはもちろんうれしいことでしたが、端っこで淡々と佇むようなその瓶に、
ふと心が留ったりしていました。
特に、なぜだかとても惹かれる瓶があって、
最終日にあったらぜひ我が家へ、と思っていたのですが、
私がヒナタノオトに行けない日に、どなたかにお選びいただいておりました。

会期の終わりのころ、朋子さんに、この瓶がとても好きだ、と話したら、
モランディーの話を始めてくれました。

千春さんが大学のパリ賞を得て、二人でパリに住んでいたときに見た展覧会。
モランディー展。
その印象に残った絵画とともに、瓶を収集していたモランディーのこと。
もし、モランディーが自分の作った瓶を見たら、選んでもらえるだろうか。。
そんなことを心に宿しながら、瓶を作っていること。

早苗さんが好きな須賀敦子さんの本の表紙にも使われていますよ。
そう、朋子さんが話してくれて、記憶の糸がすっとつながりました。

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須賀さんが好きだったというイタリアの画家。
没後発行された全集の文庫版には、
イタリアの写真家ルイジ・ギリの『アトリエ・モランディ』の写真が使われていて、
ああ、なんて素敵なんだろう、須賀さんの文庫になんてぴったりな表紙なのだろう、
と感じいっていたのでした。

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調べてみると、モランディーの常設が町田にあるとのこと。
光と緑の美術館
すぐには出かけられなかったので、画集をお願いしてみました。

白い表紙の品のよい画集。
内容は、花と風景、ということで、お目当ての瓶や調度品の静物の絵はありませんでしたけれど、
陽春に向かって、穏やかな音色が心に奏でられるような絵と出会えることができました。


モランディーと朋子さん。
いえ、心がふるえるものが近しいひとたち。
芸術や美術って、そんな小さなひとりのふるえた何かを感じあっていくことなのでしょうか。

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個人的には、後日談?もありました。

数年前、須賀さんつながりでblogでお知り合いになった方。
今もときどき遊びに行かせていただいておりました。

先日、ふとお訪ねすると。。。
あ!

コトバ綴ジ

まさに、その瓶が、ここに。。。

でも、なぜ??たしか九州の方でした。。

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ちょうど、東京にお出かけになられていて、ヒナタノオトにお立ち寄りくださっていたようです。
こんな風に、再会!できるなんて。
なんだか不思議にあったかな気持ちになったのでした。


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