ヒナタノオト工芸帖

日本橋小舟町の工芸ギャラリー・ショップ「ヒナタノオト」の作品ノオト

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定番

今日はしとしと雨の東京。
雨、って実はちょっと好みです。
なんだかしっとりとしていて、すべてを洗い清めてくれるようで。
鴨川の家だと、部屋の中で雨音が聞こえます。
(家の造りの関係で(笑))
日向の音ならぬ、雨の音。
これもまた心に何かを宿しますね。
そして、雨のあとのまっさらな青空には、胸が広がる想いがします。


さてさて、先日は金属でものづくりをする女性3人がヒナタノオトにやってきてくれました。
知り合って2年が経つ人、1年経ったひと、初めてお会いした人。
友人同士でもあるそうですが、それぞれが独自に仕事としてものづくりを進めています。

わはは、わはは、と話しながら、「2年が経つ人」の言葉が心に残りました。

作品を取り扱ってもらうあるお店から、「一度出した作品(モチーフ)は2度と出さないで」
と言われたことがあるとのこと。
それがトラウマになって、常に新作を作らねば、新作を作らねば、、と思いこんでしまっていると。

びっくりしました。
そして、そうか、彼女たちの仕事を、ファッションの一部ととらえれば、
そういう風に言えてしまうのだなぁと。

ひとり、もしくは数人の工房で作っている「もの」でそんなことが出来たとしたら、
その方が私は不思議に思います。
作り手が続けていこうと選んだ技術や、表現のモチーフこそ、作り手そのもの。
流行でころころ変わるようなものなら、私は惹かれないなぁ。

もっとも、今、現在、という、時との響き合いを無視しているものにも共感はしないけれど。
でも、どちらが大切かと言えば、作り手そのものの核にあるもの、です、きっと。
それをこそ、今の使い手に届くかたちで生み出してほしいと、
小さな工芸ギャラリーショップ店主は思うのです。

なので、ヒナタノオトでは、作家が大切に作り続けていく、
いわゆる「定番」をとても大切に思います。
そして、その定番の鮮度も。
同じように見えても、作りながらよりよきものになっていく。。
そんな定番であるように。

そしてもちろん、新作も大歓迎。
無理やり作り出したヘンテコな新作ではなくて、
作り手が、生きていくなかで、必然のように生まれてきた新作。
その必然、のところに、使ったり見たりしてくれる方々や、
私たち紹介者との交流があるのだとも思うから。

工芸、手仕事、クラフト、アート。。。
いろいろなあり方があって、どれかを否定するのではないけれど、
自分が持つことができたささやかな日向の場所では、
せめて心に灯したものを大切にしていきたい。

わはは、わはは、と笑いあいながら3人を見送って、そんなことを思ったのでした。

:::

それにしても、「作家」といわれる人は、あまりに「販売」の場に出るときに、
無防備すぎますね~。
たまたま最初に出会ったギャラリーやショップの人の言葉を世のすべてと思っているようなところ、
多々見受けられます。。
(それだけ、純粋な人が多いのも事実ですね。。)

昔はいろんな団体や学閥がしっかりあって、そういうことは先輩から教わってきたのかもですね。
今はそれらから自由になって、その良さがたくさんありますけれど。

また、販売の場もここ10年、うんと変わりましたね。
いわゆるギャラリー然としたところや百貨店から、
雑貨やお花、カフェなどと併設しているところなど。
それ自体はそれこそ時代の必然ですから、いいところがいっぱいあると思うけれど、
熟していないシステムもたくさんあると思う。

たくさんの新人作家さんに出会ってきて思うのは(いきなりおばあちゃんのような発言、お許しを)
自分の根っこを大切にし続けてほしいこと。
だって、根っこ、核、火種、のようなものがあって、こういうことを仕事にしているのですものね。
逆にいえば、それさえ大切にしていれば、譲れることはしなやかに譲れる。
瑣末などうでもいいことに変にこだわることなく、
これはものを作っていく上で守らなければならない、というものは、大切に抱いていく。
そういうことができるかどうかも、作家として続けてゆけるかどうかなのかもしれません。

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