ヒナタノオト工芸帖

日本橋小舟町の工芸ギャラリー・ショップ「ヒナタノオト」の作品ノオト

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ブルガリア便り最終版

佐藤千香子さんがブルガリアへ行ったのは6月。
3か月も滞在されると聞いて、いいなぁ~と思っていましたら、
なんともう帰国されました。
早いですね!

ブルガリアから最終の通信を送っていただきながら、
なかなかエントリーできずにごめんなさい。
ちょっと季節がずれてしまったかもですが、
ぜひご覧くださいね。

(今までのブルガリア便りはこちら → 

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9月に入ると、葡萄が家々の庭先や市場を彩ります。
自家製ワインをつくる家庭が多いブルガリア。
秋は寒く長い冬の準備をする大切な季節。
野菜や果物の瓶詰め、スモモや葡萄のお酒、
そしてこだわりのワインを手作りするのです。

101008e

ところで、ブルガリアからギリシャにかけて遊牧をしながら暮らしていた
「カラカチャン」という民族がいます。
彼らは、個性的な衣装を身に着けています。
その衣装にはブルガリアン組紐がふんだんに用いられていて、
なんとも大変美しく魅了されます。
彼らの伝統的な結婚式の紹介が、先月末にこのエタル野外民族博物館で催されました。
以前から、彼らの衣装に興味を持っていましたが、
実際にカラカチャンの人たちが身に着けている様子をみることが出来るとは
思っていなかったので、大きな期待を抱きその時を待ちました。

101008d

黒と白がベースになり、金・赤・グリーンなどが散りばめられて、
センスのよさは抜群でした。
ブルガリアン組紐は密に縫いとめられて連続文様が生み出されています。
数年前にブルガリアに滞在していたとき、彼らの衣装のスカート部分を、
民族衣装に詳しい方から譲ってもらいました。
冬のワークショップの際、皆さんにご覧いただきたいと思っています。

101008c

一方、「カラカチャン」の人々は、毛足の長い羊の毛を素材に織物をつくっていました。
現在でもカラカチャン種の羊はある地域に放牧されており、
最近では織物作家の方がこの羊毛を用いて作品制作をしています。
長い部分では15㎝以上もある羊毛が洗毛せずに織り込まれ、
織りあがってから湯や水をとおして仕上げの工程を経て、
ふんわりとした素材感を生かしたタペストリーやソファー掛けとなります。
冬が厳しい国では、この羊毛の織物は必要にせまられて生まれたのだと実感します。

101008a

さて、ブルガリアン組紐と染色についての研究を重ねていくうちに、
黒色の染色にスムラドゥリカ(日本ではスモークツリーといいます)
という植物の葉が使われていたということがわかりました。
その他、ライラックの根や胡桃の実なども染料となっていたとのこと。
現在、エタル野外民族博物館内では、かつての同僚が
植物染色のデモンストレーションを定期的に行っています。
ちょうど見学した日、カリンの葉を用いてウール糸を染色していました。
オレンジから茶の深みのある色が目を惹きます。

101008b

ブルガリアに滞在中に製作中の、組紐による装身具や椅子敷は少しずつカタチになり始めました。
ぬくもりが恋しくなる頃、皆さんにご覧いただくことができますよう、制作に励んでいます。
佐藤千香子

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先日の土曜日、千香子さんが新作を持ってきてくださいました。
041008d
完成したのですね。
ネックレスに、ベルトに、ネックウエアに。。
ホンマと3人でひとしきりファッションショー!を。

041008e

インテリアには、このようなイス敷きも。

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少しは表情、見ていただけるでしょうか。

異国で出会った手仕事に惹かれ、研究を通して、その作り手と出会っていった千香子さん。
出会ったのは、人、でもあるでしょうけれど、現場、でもあったのですね。
その現場で五感を通して得たものを、今度は自分のかたちにしているのが、
今の千香子さんの作るもの。
この秋に熟して冬に向かって、みなさんにご覧いただけますね。

そうそう、らふと、では「ブルガリアン組紐」のワークショップも行います。
まだ若干余裕がありますので、ご希望の方はお早めにご応募くださいね。



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