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ヒナタノオト工芸帖

日本橋小舟町の工芸ギャラリー・ショップ「ヒナタノオト」の作品ノオト

たつべきところ 

思想工房 2

工房からの風10回展記念の本づくりのために、
日々ぐるぐるぐるぐる考え、
ひとと言葉を交わし、
またぐるぐるぐるぐる考える。

基本は変わらないのでしょうけれど、
毎日変化(進化でありたい)している。

20から30人くらいの作家のことをちゃんと書くために、
今回あらためてお話する機会を持つことになると思うのだけれど、
どなたを訪ねるべきなのか。
いざ実行に移すとなると、これが実に難しい。

幸せなことに、たくさんの魅力あるつくり手と接している。
20人とか30人だなんて選べない。
そもそも選ぶ、というのがどこか違う。

でも、決めなければいけない。
最初は、「紹介したいひと」というのを鍵として決めようとしていた。

そして今日、そうじゃない!「紹介したい人」にしてしまえば、
書く前から、書くことが決まってしまっているじゃないか。
と気づいた。
それでは、取材と称して、アリバイを作るようなものだ。

10回12年という時間を経て、
今、立ち止まって竹の節となるような仕事に向かっている。
紹介したい、というスタンスだと、書く答えは先に決まっている。
それではこの機会を十全に生かすことができないだろう。

誰かに紹介することは結果であって、
私の目的は、その人から何かを知りたいということ。
知りたい、感じたい、学びたいことがある人のもとを訪ねよう。
そして、それが結果として、作り手を紹介することにもなって、
人に伝えることになればいいのだ。

ということで、私の中で、「取材」のスタンスが、決まりました。
訪ねられてしまった!方、ゆっくり、じっくり言葉を交わさせてくださいね。

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作り手のことを書いた本はいくつかあって、
あらためてここ数週間その種の本を読んでみましたが、
まずふたつのパターンがありました。


作家と「はじめまして」で一回の取材で書いたもの。


作家と年月をかけてやりとりをしてきた人が書いたもの。

1は、企画が先にあって、ライターさんや著名人が書いたものが多い。
私としては、読んでいて正直物足りない。

2は、著者のスタンスや力量によって、さまざまだ。
引き込まれてしまうのは、やはり先に答えがあるものではなくて、
著者も書きながら模索し、哲学しているもの。

そう、私がやりたいことは、これ、なのでした。

今週の盛岡。
楽しみになってきました!

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