

夫N氏を誘って、ようやく見てきました。
ハーブ&ドロシー
いいだろうなぁ、と思って行ったわけですが、
そんな予感を超えて、とってもよかった!です。
これを見て、いやな感じのする人って、そういないのじゃないかしら。
いろんな感想があると思うけれど、
たぶん、多くの人は、なんだかあったかな、
いいなぁ、、って思うように感じます。
ぜひに、お薦め。
地方でもこれからどんどん公開広がっていくようです。
ネタバレ?というわけではないけれど、
見てない方に先に感想を書くにもなんなので、以下に。。。
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公式サイトやフライヤーもほのぼのいい感じですし、
それが違ってはいないのですけれど、
私がとてもすごいなぁ、と思ったのは、
ハーブさんの眼力、ドロシーさんのインテリジェンス。
ハーブさんは、「見える」人なんでしょうね。
美しいものを。
そして、ドロシーさんは、そんなハーブさんとともにアートに接しながら、
たくさんのことを学んで、自らの力にしていったのでしょうね。
ドロシーさん、ユーモアを交えながら、
あんなにわかりやすく伝えることができるなんて、
とっても頭脳がスマート。
ドキュメンタリーだと、語り部が必要なことが多いけれど、
ドロシーさんの自然な語りで、なんの無理もなく、映画になっています。
(監督の力量もすごいのでしょうね)
低所得(というか、ごく市民)の二人が、とてつもないコレクションを築いた、
という、どこかストレンジなお話しかとも想ったけれど、
いえいえ、そんなものではないです。
そして、ふたりの、「人として」すごいなぁと思ったのは、
80年代のアートバブルにもまったく踊らされなかったこと。
渦中にいて、そう居られるのは、よほど律する心があったことでしょうし、
ほんとうに大切なことが何か、
それに対して揺らがなかったからなのだと。。。
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これはアート(現代美術)の話だけれど、
音楽でも、文学でも、工芸でも、同じですね、きっと。
たとえば、焼き物を見ても、
「きれいだなぁ、ほしいなぁ」
そんなストレートに心に響くことを忘れたくないなって、あらためて思ったのでした。
用途や収納や、もろもろのことを考えるのがいけないことではないけれど、
最近は、むしろそのことを過剰にとらえ過ぎているかもしれない。
私がこの仕事を始めて、こうして続けているのも、
「美しいなぁ、これほしいなぁ」
という「もの」の発する力を感じるから。
そして、そういうものを生み出す人と関わっていきたいから。
なんだか、心に元気、勇気が出てきます。
そんなことを、年の瀬に感じさせてくれた「ハーブ&ドロシー」
皆様も、ぜひどうぞ!

